♠18 市町村事務の再編検討(地方制度調査会)

♠となりの仕事

国は、市町村が、人手不足で担いきれなくなった業務について、代わって都道府県が担うことなどを視野に、自治体行政事務の再編・統合に向けた検討に入りました。

1 市町村の役割分担の見直し

2026年(令和8年)1月19日、首相官邸で、第34次地方制度調査会の、第1回総会が開催されました。

地方制度調査会(地制調)とは、地方行財政制度を議論する、国の諮問機関です。

高市首相は、人材不足が深刻化する中でも、行政サービスを維持していくためには、国、都道府県、市町村の役割分担の見直しが必要だと、地制調へ、諮問を行いました。

この問題は、総務省でも危機感を持って、検討を進めています。

昨年、2025年(令和7年)には、都道府県の担当者を集めた会議の場で、対応策として、①市町村事務を当道府県に移す、②近隣の市町村が広域で連携して多応する、③デジタル化を進める、といった例を示した上で、当道府県が中心となって、市町村と協議して、今後の業務のあり方を模索してほしい、と促しました。

2 地方分権一括法

1999年(平成11年)の地方分権一括法の成立以降、国は、住民の意思をより反映した行政活動が、主体的に展開されるようにと、国から都道府県へ、あるいは都道府県から市町村へと、財源や権限の移譲を進めてきました。

いわゆる地方分権改革です。

地方分権一括法(正式には「地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律」)は、2000年(平成12年)に施行。

この法律により、いわゆる機関委任事務が廃止となり、国と地方公共団体は、名目上では対等な関係となりました。

近年、地方の市町村では、特に技術職などを中心に、公務員のなり手が、不足するようになっています。事務処理に、支障が生じかねない状況も、実際に生まれています。

身近な行政事務は、身近な自治体が、選択と集中を行いながら進めることが、最も合理的で、財源上の無駄も生まないはず、という理念の下で進められてきた、地方分権改革。

しかし、現在、人口減少などの、余りにも大きな社会変化の中で、新たな、転換点に来ています。

2027年度中の答申を目指しているという、今般の地制調の議論の動向が、注目されるところです。